グルテンフリーの食生活ってどんなもの?
子どものいる家庭でもグルテンフリーが注目されていますが、今回は家庭で取り入れるグルテンフリーと調味料についてご紹介したいと思います!
日本だけではなく世界的な規模で注目を集めているグルテンフリー。ダイエットや糖質制限などを目的に生活に取り入れている人もいますが、最近では子どもの食生活にも大きな影響を与えつつあります。子育てでも時に問題視されることがあるグルテンフリーですが、そもそもグルテンってなに?何が問題なの?といった根本的な部分から始めていきたいと思います!
メリットやデメリットについて詳しく紹介していきますよ!
グルテンってなにを指す?
グルテンとは、小麦に含まれている「グリアジン」「グルテニン」という2つの成分が混ざり合うことで生成されるタンパク質のことです。
パンやうどんの生地を作るときに粘り気やコシが生まれますよね?それがグルテンが生成されている証拠になります。
グルテンは他の栄養素に比べて腸で消化されにくく、一度に大量に体内に取り込んでしまうと消化しきれなかったグルテンが脂肪として吸収されてしまい、さらに他の栄養素の消化を阻害する可能性があります。
グルテンは小麦のみではなく、ライ麦や大麦など普段何気なく購入している食べ物にも潜んでいます。成分表示を確認したときに加工した小麦を使っているものは通常の小麦食品よりも消化が遅くなってしまうので、気になる方は注意して購入するようにしましょう。
グルテンが含まれている主な食べ物
グルテンが含まれている主な食べ物は以下のようになります。
○パン
○ラーメン、うどん、そうめんなどの麺類
○餃子や中華まんの皮
○ケーキ
○クッキーやビスケットなどの菓子
○シチューやカレーのルー
○とんかつなどの揚げ物
○醤油やドレッシングなどの調味料
小麦粉と聞いてパンや麺類を思い浮かべる方が多いと思いと思いますが、カレールーや醤油など普段気にせずに購入することが多い食品にも実は小麦が使われています。
中でも注意したいのは揚げ物!揚げる前に衣をつける段階で薄力粉を使っており、パン粉をまぶす工程があります。揚げ物は1つの料理に思ったよりも多量のグルテンを含んでいることになるんです。
グルテンフリー生活を送るとなると我慢しないといけない食品が多いので、徐々に食事からグルテンを除くようにしてみましょう。無理なくグルテンフリー生活を続けられると思います!
子どもの自己免疫疾患の対応にも!
日常的に食べるものは小麦を多かれ少なかれ使ってるものが多いということなのですが、体質的にグルテンを受け付けない人も中にはいます。
グルテンを消化できる免疫力がなく、自己免疫疾患をもっている子どもも少なくありません。本来自己免疫疾患は、身体にあるべき細胞を誤って攻撃してしまう疾患です。グルテンを受け付けない体質というのは、グルテンに免疫がないために体内に入ってきたグルテンに対応して攻撃をしてしまう…というイメージ。そのため、グルテンを必ず避けないといけません。
そういった体質のお子様やご家族の身体を守るためにも、上手にグルテンフリーの食生活を取り入れて健康的毎日を送ることが大切です。
子どもの食事にグルテンフリーを取り入れるメリット
出産・子育てを機にグルテンフリーの食生活を始める方もいるようですが、グルテンフリーを取り入れると何がいいのか?何を目的に食生活を変えるのか?
グルテンフリーのメリットをピックアップしました!
腸内環境を整えてくれる
グルテンには、腸内を傷つけてしまい炎症を起こす可能性があります。そのため、便秘や下痢などのトラブルの他、代謝が下がってしまい太りやすい体質になるという可能性も人によってはあります。腸は食べ物の栄養素を吸収し身体に取り込む役割を担っているので、腸内環境を整える目的でグルテンフリー生活にはメリットがあります。
・同時に代謝を改善して脂肪がつきにくい身体づくりをしたい
・お通じの改善をしたい
こういった目的でグルテンフリーを取り入れるということです。
余分な砂糖や油を抑えられる
グルテンを含む食品には揚げ物や菓子パンなどのように砂糖や油を多く含んでいる食べ物も多くあります。肥満体質になったり虫歯になったり…というのを間接的に防ぐことが可能です。また、グルテンを含む食べ物には砂糖や油だけではなく塩分を多く含むものも多くあります。過剰摂取を避けるために、バランスを取る目的でグルテンを意識した食生活をしている人もいるということです。
グルテンフリーを手軽に取り入れた食事として、やはり代表的なのは「和食」だと思います。焼く・煮る・蒸すなどが主な調理方法となり、主食は米なので自然とグルテンフリーな食事を取りやすくなります。
子どもの食事にグルテンフリーを取り入れるデメリット
子どものいる家庭でグルテンフリーを徹底する場合、それなりのデメリットもあります。一定の素材を避ける食事になるので、メリットだけでなくデメリットも確認してから判断してみてください!
栄養が偏ってしまう可能性がある
グルテンフリーを取り入れると小麦や大麦を避けることになります。小麦や大麦などから吸収できるビタミンやミネラルといった栄養素を摂取できなくなるのはデメリットです。ビタミンやミネラルは子どもの成長に必ず必要な栄養素になるので、それらの栄養素は他の食材から補うことで解決し、出来る限り偏りをなくして満遍なく栄養を摂取できるようにしましょう。
食費が高くなりがち
グルテンフリーに切り替えると時間することですが、小麦を使っている食品を避けるのはなかなかに難しいです。パスタなどの麺類やパンをグルテンフリーの物にしようとすると一般的な商品と比べて値段が高いことが多いのは事実!
近年スーパーマーケットやコンビニエンスストアでもグルテンフリーの商品を見かけることが増えましたが、やはり価格に差が見受けられます。
全ての食品をグルテンフリー製品で揃ていると、それだけで食費がグッと増えていきます。対策としては自分たちで作れるものは手作りしたり、グルテンフリーにこだわる商品と譲歩する商品に分けていくのが現実的で有効な手だと思います。
グルテンフリー食品を購入するときは、手あたり次第購入するのではなくお財布と相談しながら。それが継続する秘訣かもしれません。
生協や通販でもグルテンフリー
国内外でグルテンフリーが注目されていることをきっかけに、生協やネット販売で定期的にグルテンフリー特集を組んでいるのを見るようになりました。自宅にいながらグルテンフリー商品を気軽に購入できるので、非常に便利なサービスです。
スーパーマーケットに並んでいるグルテンフリー食品だけでなく生協や通販を利用することでより幅広いグルテンフリー食品を見つけることができます。アレルギーをもっている方へ向けた専用カタログを配布していることもあるので、事前にアレルギー表示を確認できるのが魅力です。
また、アンケートなどから消費者が欲しているグルテンフリー食品を、新たに製造してくれる場合もあります。一般的なお店では購入できない商品を試してみたい方は、生協や通販を利用してみると良いでしょう。
取り入れるべきグルテンフリー調味料
食事を作る時に欠かせない調味料ですが、一般的なものは意外と小麦が使われていたりします。調味料をグルテンフリーで揃えようと成分表示をみると、小麦使ってるのか…知らなかった…という商品も意外とあったりしますよ。
ここではグルテンフリーの食生活におすすめの調味料・素材をご紹介します!
1. 醤油・たまり醤油
最初に紹介するのは『醤油』『たまり醤油』です。醤油は大豆と小麦を使って作られていることが多いですが、近年では大豆と食塩のみを使用したグルテンフリー醤油も見かけることが増えてきました。醤油は日本人の食生活にとても馴染み深い調味料なので、使用する場面はかなり多いのではないでしょうか?グルテンフリーの醤油は小麦ではなく大豆から作られたきなこを使用しているので、まさに100%大豆製です。
たまり醤油は醤油全体の製造の中でも5%ほどしかない希少な種類ですが、愛知から西の地域では料理人さんやお店で愛用されています。まろやかでとろみのある醤油で、普通の醤油と比べると旨味が段違い!一般的な濃口醤油と同じ使い方ができて、少量でもグッと美味しい仕上がりになります。もちろん個人でもネットで購入可能です!
グルテンフリーのたまり醤油はこちら
N小麦フリー丸大豆たまり
小麦フリー国産丸大豆たまり
業務用のグルテンフリーのたまり醤油
国内だけでなく世界中で人気のグルテンフリーたまり醤油!
2. 米粉
『米粉』は餃子や中華まんの皮や揚げ物で薄力粉の代わりに使うことができます。お米から作られているのでグルテンが一切含まれておらず、小麦粉を使用するよりも油の吸収率が良いので余分な脂質摂取を抑えることもできるんです。
カレーやシチューにとろみを付ける小麦粉・片栗粉などの代わりにも使えるのでこれ1つで万能に使うことができてしまいます。実は片栗粉は加熱料理には適していないので、米粉のほうが加熱料理に向いているんです。焼き・揚げのみに留まらず、とろみ付けにも利用できるなど使用用途は非常に幅広いので、日々の食事を少しでもヘルシーにしたい方や使いやすい粉を探している方にもおすすめです。
3. 米味噌、豆味噌
普段味噌汁などで活躍している味噌にも、小麦や麦が含まれている可能性があります。味噌と一口に言ってもたくさんの種類がありますが、そのなかでもグルテンに似た栄養素が入っていないのが「米味噌」や「豆味噌」です。
米味噌は米と大豆、塩が原料。豆味噌は大豆と塩を原料として製造されています。麦味噌にはもちろん麦が原料として使われているので、グルテンフリー食品を探している場合は米味噌か豆味噌を選ぶようにしましょう。
非常に細かいことにはなりますが、調味料は製造工場自体がグルテンフリー専門ではない場合、何かの原因で非常に微量のグルテンがグルテンフリーの製品に混入してしまう可能性も0ではありません。もしも完璧にグルテンの入っていない製品にこだわって探したい場合は、製造工場まで調べるようにすると良いかもしれません。
4. そば粉
『そば粉』も小麦粉の代わりに使用できる粉です。ケーキやクッキーを作る過程でそば粉を使っている商品も増えていて、罪悪感を感じずにお菓子やスイーツを楽しみたい方にはおすすめです。
そば粉は高い栄養価の胚芽や種皮を多く含んでいます。そのため美容にも効果があり、肌の健康にも気を遣っている方にはよいかもしれません。
5. 片栗粉
『片栗粉』の原料は、じゃがいものでんぷんです。グルテンが一切含まれていないのでグルテンフリーの調味料として広く知られています。とろみ付けの役割だけではなく、ムニエルや揚げ物を作る時に片栗粉を使うことでヘルシーに仕上げることができます。
また、お好み焼きのような粉物のつなぎとしても活用できます。小麦粉を使うよりもふっくらした食べ応えのあるお好み焼きを作れるのでおすすめです。
どこでも売っているので入手しやすいのも片栗粉の良いところだと思います!
6. コーンスターチ
『コーンスターチ』はケーキなどのスイーツ作りに欠かせない粉物のひとつです。とうもろこしを原料に作られたでん粉から作られています。揚げ物の衣や焼き菓子などに使用されることが多く、入手するのもそこまで難しくありません。
粒が小さいのでサクッと軽い食感を楽しめるのが特徴で、とろみ付けにも使えるのでクリームのなかに混ぜるとフワフワに仕上がるのでおすすめです。
食品の温度が下がってもとろみが長続きして、片栗粉よりも粘度が低いのが特徴です。どちらも同じ様に小麦粉の代用にできるので、用途に合わせて適切に使い分けましょう。
上手にグルテンフリーを取り入れよう
グルテンは決して悪いものではありません。うどんもパスタもラーメンもピザも美味しいですし、それはグルテンのなせる技です!
なのでグルテンフリーが正しいわけでも悪いわけでもありませんが、自分に合った取り入れ方で上手にグルテンと向き合っていくのが良いのではないかと思います。
近年はグルテンフリーの製品やレシピ、お店のメニューも増えてきたので色々と試しやすくなってきました。調味料は取り入れやすく、改めて見て・探してみると発見が多いと思います。ぜひチェックしてみてください!